Supplement Database
サプリメント
研究結果を根拠に、効果・推奨量・注意点をまとめています。リンクから購入できます。
Muscle & Strength
筋肥大・筋力
ベタイン(トリメチルグリシン)
信頼度: 中ベタイン(トリメチルグリシン、TMG)
ベタインはアミノ酸の一種で、クレアチン合成に関わるメチル基供与体として機能する。複数のRCTにおいて、上半身の筋力・筋パワー向上の結果が報告されているが、下半身への効果は研究によって結果が異なる。ホモシステイン低下を介した心血管系へのベネフィットも検討されている。
カゼインプロテイン
信頼度: 高カゼイン(ミセラカゼイン / カルシウムカゼイネート)
カゼインプロテインは牛乳由来のタンパク質で、消化・吸収に6〜8時間かかる緩やかな放出特性を持つ。研究では就寝前に摂取することで睡眠中の筋タンパク質合成を高める可能性が報告されている。ホエイプロテインと組み合わせることで、短期・長期双方のタンパク質供給を最適化できると考えられている。
EAA(必須アミノ酸)
信頼度: 中9種の必須アミノ酸(ロイシン・イソロイシン・バリン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・スレオニン・トリプトファン・ヒスチジン)
体内で合成できない9種の必須アミノ酸をすべて含む製品。研究では、筋タンパク質合成には全必須アミノ酸が揃った状態が有利であるという結果が報告されている。BCAAsのみでは他の必須アミノ酸が不足する可能性があり、EAAはより完全な基質を提供できると考えられている。
HMB(β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸)
信頼度: 中β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸(HMB-Ca または HMB-FA)
HMBはロイシンの代謝産物で、筋タンパク質の分解抑制と合成促進の両面に作用することが研究で示されている。減量中・高齢者・トレーニング初心者における筋肉量の保持に比較的強いエビデンスが蓄積されているが、上級者や筋肥大目的での効果はメタ分析で結果が混在している。
ソイプロテイン(大豆プロテイン)
信頼度: 中大豆タンパク質(ソイプロテインアイソレート / コンセントレート)
9種の必須アミノ酸をすべて含む完全タンパク質の植物性タンパク源。乳製品アレルギーを持つ人やビーガン向けの実用的な選択肢として研究されている。ホエイと比べてロイシン含量がやや低いため筋タンパク質合成刺激はやや弱いとされるが、総タンパク質摂取量を満たす手段として有用であるという研究結果が報告されている。
カフェイン
信頼度: 中無水カフェイン
プレワークアウトの定番。覚醒・集中とともに、筋力・筋パワー・持久力をわずかに底上げする。常用すると耐性がつき効果が薄れるため、ここぞという時の使い方が鍵。
クレアチン
信頼度: 高クレアチン一水和物(モノハイドレート)
最も研究が蓄積され、効果と安全性のエビデンスが強いサプリの一つ。高強度・短時間運動のパフォーマンスと、レジスタンストレーニング時の除脂肪量・筋力の増加を後押しする。
Performance
パフォーマンス
ビーツ(硝酸塩)
信頼度: 中硝酸塩(Dietary Nitrate)、ビートルートエキス
ビーツ(ビートルート)に豊富に含まれる硝酸塩は、体内で亜硝酸塩を経て一酸化窒素(NO)に変換され、血管拡張と酸素利用効率の向上をもたらすと報告されている。複数の研究において、有酸素・持久系パフォーマンスの向上(VO2max改善、タイムトライアル短縮)に一定の効果が示されている。特に一般〜中級者のアスリートにおいて効果が出やすい傾向があるとされる。
電解質(エレクトロライト)
信頼度: 中ナトリウム・カリウム・マグネシウム等のミネラル
体液中でイオンとして働くミネラル群。系統的レビューでは、体重2%以上の脱水でパフォーマンスが有意に低下し、60分超の運動ではナトリウムを含む電解質ドリンクが水単独よりパフォーマンス維持に優れると報告されている。長時間運動でのナトリウム喪失は筋クランプや低ナトリウム血症のリスクに関係するとされる。
ベータアラニン
信頼度: 中β-アラニン(非必須アミノ酸)
筋肉内のカルノシン濃度を高め、高強度運動中の疲労蓄積を遅らせる。1〜4分間の高強度運動(インターバル・中距離種目)で効果が最も大きいとメタ分析で確認されている。摂取後のチクチク感(パレスセシア)が有名だが無害。
シトルリン
信頼度: 中L-シトルリン / シトルリンマレート
一酸化窒素(NO)の前駆体として血管拡張を促し、筋肉への血流・酸素供給を高める非必須アミノ酸。プレワークアウトとしての使用に比較的強いエビデンスがある。マレート(リンゴ酸)との複合体(シトルリンマレート)が研究では多く使われる。
Recovery & Sleep
回復・睡眠
BCAA(分岐鎖アミノ酸)
信頼度: 中ロイシン・イソロイシン・バリン(2:1:1または4:1:1比率が一般的)
ロイシン・イソロイシン・バリンの3種の必須アミノ酸から構成されるサプリメント。複数のメタ分析で遅発性筋肉痛(DOMS)の軽減に一定の効果が報告されており、運動後の回復サポートを目的に利用されている。ただし、十分なタンパク質を食事から摂取している場合、単独のBCAA追加による筋タンパク質合成への上乗せ効果は限定的とされている。
コラーゲン(加水分解コラーゲン)
信頼度: 中加水分解コラーゲンペプチド(Type I/II/III)
腱・靭帯・軟骨・皮膚の主成分であるコラーゲンを加水分解して吸収しやすくしたサプリメント。ビタミンCとの併用で腱・靭帯のコラーゲン合成を促進する可能性をRCTが示唆している。筋肥大への直接効果は低いが、関節健康の維持や怪我予防の観点で研究が進んでいる。
タウリン
信頼度: 中タウリン(2-アミノエタンスルホン酸)
タウリンは体内で合成される含硫アミノ酸の一種で、抗酸化作用・細胞膜の安定化・電解質バランスの調整に関与することが知られている。複数のRCTにおいて、有酸素パフォーマンスの向上や運動後の筋損傷マーカー・DONSの軽減効果が報告されている。エナジードリンクの成分として広く知られているが、単独での効果を検証した研究も蓄積されている。
メラトニン
信頼度: 高メラトニン
脳の松果体から分泌される睡眠ホルモン。19のRCTを統合したメタ分析では、入眠潜時を平均約7分短縮し、総睡眠時間を延長、睡眠の質を有意に改善したと報告されている。時差ぼけ・交代勤務など概日リズム障害で特に有効とされ、低用量(0.5〜1mg)でも高用量と同等の効果が示されている。
アシュワガンダ
信頼度: 中ウィザニア・ソムニフェラ根エキス
インド伝統医学(アーユルヴェーダ)で使用されてきたアダプトゲンハーブ。ストレスホルモン(コルチゾール)の低下・睡眠改善・筋力向上との関連が複数のRCTで確認されており、自然系サプリの中では比較的エビデンスが充実している。
グルタミン
信頼度: 低L-グルタミン
体内で最も多く存在する非必須アミノ酸。腸管バリアの維持・免疫細胞の燃料として重要な役割を持つ。激しい運動後に血中グルタミン濃度が低下することは確認されているが、健康な人がサプリとして追加摂取しても筋力・筋肥大・パフォーマンスへの効果は複数のRCTで確認されていない。
マグネシウム
信頼度: 低マグネシウム(グリシン酸マグネシウム・クエン酸マグネシウムなど)
筋肉収縮・神経伝達・エネルギー産生など300以上の酵素反応に関与する必須ミネラル。現代人では食事からの摂取不足が多く、欠乏状態では睡眠の質や回復力が低下するとされる。補給による効果は欠乏の有無で大きく異なる。
オメガ3(魚油)
信頼度: 中EPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)
EPA・DHAを含む多価不飽和脂肪酸。慢性炎症の軽減・心血管健康・認知機能への有益性が幅広く示されている。運動面では筋タンパク質合成の促進と運動後炎症の軽減に関するRCTが存在するが、効果量は中程度でサンプル数は限られる。
ZMA
信頼度: 低亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6の複合体
亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6の複合体サプリ。「テストステロンを上昇させ筋肉をつける」という強いマーケティングクレームで知られるが、独立した研究ではホルモン増加の証拠は確認されていない。亜鉛欠乏の補正という観点では一定の意義がある。
Nutrition & Health
栄養・健康
CoQ10(コエンザイムQ10)
信頼度: 低ユビキノン(CoQ10)またはユビキノール(還元型)
ミトコンドリアのATP産生に不可欠な補酵素で、体内では主に心臓・肝臓・腎臓などエネルギー需要の高い組織に多く存在する。加齢やスタチン系薬の服用によって体内量が低下することが知られており、スタチン服用者の筋肉痛軽減については一部のRCTで効果が報告されている。健康なアスリートへのパフォーマンス向上効果については研究結果が混在しており、現時点では限定的なエビデンスにとどまる。
MCTオイル(中鎖脂肪酸)
信頼度: 低中鎖トリグリセリド(C8カプリル酸・C10カプリン酸)
ヤシ油・パーム核油に含まれる中鎖脂肪酸(C8・C10)を精製したオイル。長鎖脂肪酸より速やかに消化・吸収され、肝臓でケトン体に変換されることで即効性エネルギー源として利用される可能性が報告されている。ケトジェニックダイエットとの相性が良く、体脂肪燃焼や食欲抑制への効果を示す研究もあるが、効果量は小さく長期的なエビデンスは限定的である。
カルシウム
信頼度: 高カルシウム(炭酸カルシウム・クエン酸カルシウム等)
骨の主要構成ミネラル。閉経後女性を対象としたメタ分析では、カルシウム補給が脊椎・大腿骨などの骨密度低下を有意に抑制したと報告されている。特に食事からの摂取が不足している人で恩恵が大きく、ビタミンDとの併用で効果が高まる傾向がある。一方、サプリでの過剰摂取(1,000mg/日超)は心血管リスクとの関連が一部で指摘されている。
コラーゲンペプチド
信頼度: 中加水分解コラーゲン(コラーゲンペプチド)
加水分解された低分子コラーゲン。若年アスリートを対象としたRCTでは、運動1時間前のコラーゲンペプチド15g(ビタミンC添加)摂取で腱のコラーゲン合成マーカーが改善したと報告されている。膝関節痛の軽減や皮膚の弾力・水分への効果も別の研究・メタ分析で示されている。ビタミンCとの同時摂取が合成に重要とされる。
クルクミン
信頼度: 中クルクミン(ターメリック由来ポリフェノール)
ウコン(ターメリック)の黄色色素ポリフェノール。RCT群のメタ分析では、運動後の炎症マーカー(CRP・IL-6・TNF-α)の低下とDOMS(遅発性筋肉痛)の軽減が報告されている(NF-κB経路の抑制が機序とされる)。ただし単体のバイオアベイラビリティは約1%と低く、ピペリン(黒コショウ成分)併用で吸収が約20倍に高まるとされる。
葉酸(フォレート)
信頼度: 高葉酸(ビタミンB9 / メチル葉酸を含む)
DNA合成・メチル化に必須の水溶性ビタミンB9。コクランのメタ分析では、妊娠前〜初期の葉酸補給が神経管閉鎖障害(二分脊椎・無脳症など)の相対リスクを約72%低下させたと報告されている。神経管の閉鎖は妊娠3〜4週で完了するため、妊娠前からの補給が重要とされる。
プロバイオティクス
信頼度: 中生きた有用菌(Lactobacillus・Bifidobacterium属等)
適切な量を摂取したときに宿主に有益な効果をもたらす生きた微生物。43のRCTを統合したメタ分析では、IBS(過敏性腸症候群)の全体症状と腹痛をプラセボ比で有意に改善(リスク比0.79)と報告されている。ただし効果は菌株特異性が高く製品差が大きい。分泌型IgA増加など免疫指標への影響も複数の研究で報告されている。
ビタミンBコンプレックス
信頼度: 中ビタミンB群(B1・B2・B3・B5・B6・B7・B9・B12)
8種のビタミンB群の総称。レビューでは、各BがミトコンドリアのATP産生・TCAサイクル・脂肪酸β酸化・アミノ酸代謝の補酵素として不可欠と整理されている。欠乏では神経症状・皮膚炎・貧血などが生じるが、すでに充足している健常者への追加効果は限定的とされる。水溶性で過剰分は尿中に排出され、通常用量での毒性リスクは低い。
ビタミンB50
信頼度: 中ビタミンB群を各50mg/µg前後で均等配合
ビタミンB群を各成分おおむね50mg/µg前後で均等配合した高用量フォーミュラ。基礎となるB群の役割(エネルギー代謝の補酵素)は同じレビューに基づく。欠乏者では補給の意義があるが、充足者への追加効果は限定的とされる。各成分が高用量配合のため、上限への注意がより必要になる。
ビタミンC
信頼度: 中アスコルビン酸
水溶性の抗酸化ビタミン。メタ分析では、一般集団での風邪予防効果は約8%と限定的だが、マラソン等の激しい持久運動を行う集団では運動後の上気道感染リスクが約50%低下したと報告されている。コラーゲン合成の補酵素・鉄の吸収促進・免疫細胞機能の維持にも関与する。
ビタミンK2(MK-7)
信頼度: 中メナキノン-7(MK-7)
発酵食品(納豆等)由来のメナキノン。閉経後女性244名にMK-7 180µg/日を3年間投与したRCTでは、腰椎・大腿骨頸部の骨密度低下の抑制と、頸動脈スティフネス悪化の抑制が報告されている。オステオカルシンやマトリックスGlaタンパクを活性化し、カルシウムを骨に誘導しつつ血管への沈着を抑える機序とされる。
ビタミンD
信頼度: 中ビタミンD3(コレカルシフェロール)
日光照射によって皮膚で合成される脂溶性ビタミン。骨代謝・免疫機能・筋肉機能に関わり、室内中心の生活や日照の少ない環境では欠乏しやすい。アスリートでも欠乏率が高く、筋力・免疫・骨密度との関連が研究されている。
ホエイプロテイン
信頼度: 高ホエイ(乳清)タンパク質
食事で不足しがちなタンパク質を手軽に補う手段。ロイシンを多く含み、筋タンパク質合成のスイッチを入れやすい。あくまで総タンパク質量を満たすための「補助」であり魔法の粉ではない。
Cognitive
認知・集中
L-テアニン
信頼度: 中L-テアニン(緑茶由来アミノ酸)
緑茶に含まれるアミノ酸で、α波を増加させリラックスしながら集中力を維持させる作用が研究で報告されている。カフェインと組み合わせると覚醒感を保ちつつ不安感や手の震えを軽減する相乗効果が期待できる。単独での筋力・運動パフォーマンス向上エビデンスは限定的で、カフェインとのスタックで評価されることが多い。
アルファGPC(L-α-グリセリルホスホリルコリン)
信頼度: 中L-α-グリセリルホスホリルコリン(Alpha-GPC)
アルファGPCはアセチルコリンの前駆体であり、脳および筋神経系の活性化に関与する成分です。研究では運動前摂取により成長ホルモン分泌促進・筋力・パワー出力の向上が報告されており、プレワークアウト成分として注目されています。また、認知機能・集中力の向上効果を示す研究も存在します。