
Round1
十分な食事をしている人がマルチビタミンを飲むと運動パフォーマンスが向上するか
言われていること
サプリメント推奨文化・「保険としてのサプリ」論
マルチビタミンを飲めば微量栄養素が補強されてパフォーマンスが上がる。特に激しいトレーニングをしている人は消費量が多いので飲まないと損。全員が飲むべき。
VS
VS
研究が示すこと
- Lukaski(2004)のレビューでは、十分な微量栄養素状態にある人がマルチビタミンを追加補充してもパフォーマンスの向上は見られなかった。
- 欠乏状態の改善(欠乏→正常)にはパフォーマンス回復の効果が明確に示されるが、「正常→さらに高値」への追加補充での向上効果は示されていない。
- Gaziano et al.(2012, JAMA)の大規模RCT(Physicians' Health Study II)でも、マルチビタミンのがん予防効果は示されたが、パフォーマンス向上効果は対象外で、過剰摂取のリスク(脂溶性ビタミンの蓄積など)も存在する。
判定
十分な食事をしている人がマルチビタミンを追加してもパフォーマンス向上効果はない。効果があるのは欠乏状態にある場合のみ。
信頼度:強い根拠あり
Round2
減量中・食事制限中はマルチビタミンが必要か
言われていること
食事優先主義・「リアルフード」推奨派
減量中でも普通の食事をしていれば微量栄養素は十分摂れる。食事の質さえ良ければサプリは不要。
VS
VS
研究が示すこと
- Lukaski(2004)のレビューでは、カロリーを大きく削減した場合(特に1200〜1500kcal以下)、食事から全ての微量栄養素を充足することが困難になることが示されている。
- 激しいトレーニングによる汗からの亜鉛・マグネシウム・鉄の損失も、食事のみでの充足を難しくする。
- 減量中のトレーニーは鉄・ビタミンD・亜鉛・マグネシウムの不足リスクが高まる。
- 「保険」としての安価なマルチビタミンはこの場面では合理的な選択。
- ただし高用量の単一栄養素サプリは不要・リスクあり。
判定
カロリー制限中・食事の偏りがある場合はマルチビタミンが有用な保険になりうる。十分な食事摂取ができている時期には不要。
信頼度:中程度の根拠
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出典
公開日: 2026-06-30

